根本的な原因はまだ分かっていませんが、何らかの脳の機能異常と心理社会的なストレスなどの相互作用が関係すると考えられています。 100人に1人の方が、一生の間にかかるとされています。大きく分けて陽性症状と陰性症状があります。
根本的な原因はまだ分かっていませんが、何らかの脳の機能異常と心理社会的なストレスなどの相互作用が関係すると考えられています。 100人に1人の方が、一生の間にかかるとされています。大きく分けて陽性症状と陰性症状があります。
薬や心理社会的な介入による新しい治療方法が普及し、社会参加を目指したリハビリテーションも進歩しています。早期、あるいは病気にあった治療を行うことによって、今では多くの患者さんが回復し、社会参加しています。
抗精神病薬は統合失調症の治療の中心となる薬で、主として脳内のドーパミン神経の活動を抑えることにより、幻覚や妄想、考えをうまくまとめられない、気持ちをうまく表現できない、意欲がわかないなどの症状を改善し、また再発を防ぐ効果があります。
統合失調症の症状が、ドーパミン系やセロトニン系といった神経系で作用している神経伝達物質のアンバランスと関連が深いことが認められて以来、多くの治療薬が開発されてきました。とくに近年、第2世代の抗精神病薬と呼ばれる治療薬が開発され(リスパダール、ジプレキサ、ルーラン、セロクエル、エビリファイなど)、より好ましい成果をあげつつあります。
統合失調症では、様々な症状のために家庭生活や社会生活に障害が生じます。
リハビリテーションに用いられる方法は、病状や生活の状態により様々です。病気や薬についてよく知り、治療の参考にして再発を防ぎたいとの希望がある患者さん・家族のためには「心理教育」、回復直後や長期入院のために身の回りの処理が苦手となっている場合には生活自立のための取り組み、対人関係やコミュニケーションにおける問題が社会復帰の妨げとなっている場合には、「生活技能訓練(Social Skills Training ; SST)、対人交流や集団参加に自信がもてない場合には「デイケア」、就労のための準備段階としては「作業所」など、個々の患者さんの病状に合わせて利用していきます。