うつ病の患者数は近年、増加しており、およそ16人に1人が、生涯にうつ病を経験しているとも推定されています。ですから、うつ病は誰にとっても身近な病気であると言えます。誰でも、嫌なことや悲しいことがあると、気分が沈んだり、やる気がなくなったりすることがあります。
しかし、うつ病は、日常で感じる一時的な気分の落ち込みなどではありません。言葉では表現しようがないほどつらい沈んだ気分、または興味喜びの喪失が、ほとんど一日中、ほぼ毎日、2週間以上続き、仕事や日常生活に支障が出てくる状態が「うつ病」なのです。
うつ病は、脳の働きに何らかの問題が起きた状態であると考えられています。気力で解決できるものではありません。うつ病は、治療が必要な病気なのです。
うつ病の症状には、抑うつ気分、興味または喜びの喪失、意欲の低下、億劫感などの「こころの症状」があります。
また、うつ病はこころだけではなく、色々な「からだの症状」があらわれることも分かっています。